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元ボスと飲む ロックミュージシャンとプログラマーに定年はない

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昨日(11/6)は、私のリスペクトする元ボス(上司)M氏と博多で飲む。 M氏はP社を退社してから、自らベンチャー企業イーグレットコムを経営する社長さん。 イーグレットのWebはこちらから M氏は京大卒の東大大学院卒のクールな学歴を持つ65歳、現役のプログラマー(コーダー)でもある。 行った店は、博多駅の近くにある台湾料理店「台北」。 ここは、飲み放題、店のメニュー(デザートを除く)何でも食べ放題で¥3,600-ナリ。 かなりリーズナブルでお勧めのお店です。 台湾料理をつまみにビール・紹興酒を飲みながらいろいろな話をします。 話題1 ニューロコンピュータ IBMが猫の脳ぐらいの神経数を持つニューロコンピュータのチップを作った話題から、ノイマン型コンピュータ(今のプログラムで動いているコンピュータ)と非ノイマン型コンピュータ(人間のように学習するコンピュータ)の話になります。 ニューロコンピュータとは人間の脳の神経細胞を模した全く違うアーキテクチャーのコンピューのこと。 M氏によるとニューロコンピュータ(非ノイマン型の本命)のチップの難しさは、1細胞辺り10万入力ある人間の脳を電子的にどう実現するかにあるとのこと。 今のLSIでは結線が難しい、でもいずれ人口知能を実現するには本命となることで2人は納得。 話題2 ビートルズ お互いにビートルズファンですが、M氏はリアルタイムでビートルズの"Please Please Me"を聴いています。 ビートルズはアルバム「ラバーソール」を境に前期、後期を分かれますがM氏は前期がいいと言う。 前期のコード進行の斬新さは凄いらしい。 私は、中学の時”Let it Be”からビートルズを知った年代なので、やはり後半が好きです。 全ての音楽的な実験はビートルズがやってしまったと言うのが二人の結論。 話題3 コーディング 二人ともプログラム(IT業界ではコードCodeと呼ぶ)を現役で書いているコーダーです。 コーダーって日本では3K的な残念なイメージがあるけど、シリコンバレーに行ったら超クールな職業。 ソフトウェアとロックミュージックは似ているっていう話題になる。 2つとも新しいものだったから当時は60過ぎたロックミュージシャンもコーダーもいなかった。 年寄りには無理って

博多・天神落語まつり 落語とJazzは似ている

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11月3日(月)はozs、友人kと恒例の天神落語まつりに行ってきました。 六代目三遊亭円楽プロデュース博多・天神落語まつりは今年で8年目となる、秋の風物詩。  福岡には寄席がないので落語をまとめて生で聴ける機会はあまりありません。 だからこの落語まつりは貴重なイベント。 プロの噺家の落語を始めて「生」で聴いたのが大学生の頃。 友達が「落研(落語研究会)」にいたためチケットを買わされた。 この時の落語が三遊亭円楽、これは面白かった。 やはり落語は「ライブ」に限ります。 キャナルシティーで行われた味各各の東西会。 東京、上方の個性的な面々の噺が楽しめます。 お目当ては、春風亭一之輔と立川志の輔。 春風亭一之輔(東京) 今若手で一番注目されている人。 マクラ(オープニングから噺に入るまでのツカミの語り)がスマートで面白い。 「鈴ヶ森」泥棒の噺ですが、声がよく通っているため臨場感があります。 柳屋花録(東京) 人間国宝であった5代目柳家小さんは母方の祖父に当たる落語会のサラブレット。 若手の部類に入ると思います。 なんでも知っていた昔のご隠居さんは、今ならGoogleだっていうマクラが面白い。 「つる」はご隠居と与太郎の噺。「つる」の由来の説明がドンドンとズレていく所が笑えます。 桂福圓治(上方) 手話落語もできるベテラン落語家。 「花の狂歌」は鼻を切り取られてしまったお侍の噺。 差別ギリギリのテレビでは放送出来ないシチュエーションですが、少しお年寄りすぎたか? 三遊亭歌之介(九州?) 出身地の鹿児島弁で落語をする噺家さん。 「若の春」は創作落語ですが、鹿児島弁で東京「日暮里」の噺をされても・・・私にはヒットせず。 仲入り 桂ざこば(上方) テレビでも有名な桂ざこばは以前見た時はあまり面白くなかったので、期待していませんでした。 しかし、マクラは短めで本来の落語で聞かせます。 古典落語「青菜」はおっチョコイな庭師のシチュエーションコメディー。 頭の中にできるイメージが面白く笑えました。 やはりこの人は噺が上手い。 立川志の輔(東京) 立川談志の志を継ぐ、今乗りに乗っている噺家。 三宅裕司もいた名門明治大学の落研出身のエリートです。 NHKの「ためしてガッテン」の司会でも有名です。 マクラは「リニア新幹線」、この説明が

岡崎京子meetsボリス・ヴィアン(うたたかの日々)

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すっかり、勝手にシリーズ化してしまった「岡崎京子」です。 図書館で「岡崎京子」の本を借りまくっている。 他に借りる人はいないので、自分だけのマイブームです。 今回の作品はボリス・ヴィアンの作品「うたかたの日々」のカバーマンガ。 ボリス・ヴィアンは、フランスの作家、詩人、ミュージシャン。 確か、中学の頃に読んでいました。 とにかく画がスタイリッシュでフェミニンでCool!! 舞台はフランスだから、全編ヨーロッパ的な雰囲気が漂う。 フランス映画を観ている感じがする。 テーマは「音楽のような作品」です。 ボリス・ヴィアンもミュージシャンでした。 作品に登場する奇妙なDJマシーン。ここのセンスが「岡崎京子」です。 手塚治虫もかつて使った均等コマ割り。 正に、マンガと小説と音楽的なリズムのマッシュ・アップ。 お洒落。 女性が描くとセクシーに見える信号と思われるメカニックオブジェ。 曲線の使い方が男には真似できない。 作品中、均等コマ割りが多用されますがグラフィックとしての美しさがある。 美しいパリスの夜景。 スッキリした線が静寂を表す。 これは、「画」として傑作ではないかと思います。

ロケット打ち上げ失敗 失敗の歴史

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久しぶりに、ロケットが爆発するのを見ました。 国際宇宙ステーションに物資を運ぶためにアメリカの民間企業が開発した無人の宇宙輸送船「シグナス」を載せたロケットが、アメリカ南部バージニア州で打ち上げに失敗し、爆発しました。 打ち上げに失敗したのはアメリカの企業「オービタル・サイエンシズ」社が開発したロケット、「アンタレス」です。 NASA(アメリカ航空宇宙局)は積極的に民間へのロケット開発の移行を進め、その第一弾が「アンタレス」でした。 シグナスはISS(国際宇宙ステーション)に滞在中の6人の宇宙飛行士のために約2200キロの物資を運ぶ予定でした。 無人ロケットなので、死者、けが人はなかったけれど、この爆発でNASAの発射設備も壊れたらしい。 オービタル・サイエンシズは19億ドル(約2050億円)で8回の補給ミッションを行う契約をNASAと結んでいるとのことですが、今回の爆発で民間企業として金銭的に大丈夫なのかと心配になります。 今回、被害を被ったのは日本のJAXA。 搭載していた軌道上曝露実験用資材(ソーラーセイル・アンテナ素材・ターゲットマーカ)等は焼失しました。 おそらく、保険とか掛けていると思われるので、一番損するのは保険会社かもしれません。 (でも統計学の上に成り立っている保険会社は損をしない。) 基本的にロケットは燃料の塊なので何かあれば爆発します。 その原因を突き止めて、また前進をする。 科学技術は失敗して進化していきます。 失敗したらまたやり直せばいい。 でも、失敗してはいけない科学技術があります。 それが、原発です。 原発が安全なんて大嘘、失敗のリスクとコストがあまりにも大きい。 てなことを考えながら空を見上げていると3条の飛行機雲。 思わず録画し、YouTubeにアップしました。 今頃、空の向こうの宇宙ステーションでは、ロケット打ち上げ失敗にがっくりしているに違いない。 でも、失敗は進化に必要。

岡崎京子、最後の作品「UNTITLED(無題)」

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最近、自分の中でのマイブームが岡崎京子の作品と仕事。 岡崎京子は「ヘルタースケルター」の映画の原作で一躍メジャーになった女性マンガ家。 残念ながら1996年に、自宅付近で夫とともに自動車の轢き逃げされて、それからはその後遺症で、漫画家活動の休止と療養を余儀なくされた。 これほどの才能がありながら、今彼女の新作は読むことはできない。 1998年に角川書店が岡崎の家族の承諾を得て発刊した最後の作品集が『UNTITLED』です。 本人の意向を配慮し、あえて「無題」とした所が奥ゆかしい。 丁寧なアートワークで、リリカルな世界観が表現されています。 中でも味わい深いのが、3話完結の「万事快調」。 三姉弟の物語が一話ごとに、3人の視点から語られる家族と愛の物語です。 テイストは、小津安二郎、向田邦子のように淡々とした日常の中に語られる残酷な出来事。 上り下りの坂道を「なんでもない」って力を入れて歩く語りがリリカルです。 ゴダールの映画タイトルからとった「万事快調」。 好きなのは弟マサの話。 『恋愛依存症』(3篇)、『ロシアの山』、『お散歩』それぞれのテイストがあります。 映画のカット割りに影響を受けた絵作りも好きです。 別の女のイアリングを見つけて、問いただすシーン。 これも映画的なシーン、主人公が時計を直したいと思い、時計がアップになった後に、唐突に次のシーンになる。 「お散歩」のエンディング。 画・字の構成と、影を表すスクリントーンの使い方がお洒落。 ヌーベルバークっぽい画とモノローグで語られる向田邦子風の物語。 「せつなさ」がちょうど秋に似合います。 彼女の新しい方向性が感じられる作品だけに、本人の手でリライトされていないのが惜しい。 無理しなくてもいいけど、彼女の復帰に期待します。

クドカンは天才だ! ドラマ「ごめんね青春」が面白すぎる

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日曜日の夜が楽しすぎる。 私は、普段あまりテレビは見ませんが、最近の日曜日の夜のテレビは面白すぎる。 まず8時からは「軍師寛兵衛」で石田三成のあまりの狡さに腹を立て、徳川家康(寺尾聡)のしたたかさに感心をする。 そして11時からは「ヨルタモリ(フジ)」、「情熱大陸(TBS)」、「ライブモンスター(日テレ)」を迷いながら「ヨルタモリ」を見てしまう。 そして、9時からはクドカンこと宮藤官九郎脚本の青春コメディー「ごめんね青春」を見ます。 ドラマは、女子校と男子校が合併するとことから始まる。 テーマは青春のトラウマ。(罪と笑い) 宮藤官九郎は一躍NHKの朝ドラ「あまちゃん」で大メジャーになりましたが、それまでは劇場系のマニアックな脚本家。 個人的にはしりあがり寿原作のシュールな「真夜中の弥次さん喜多さん(2005年)」辺りが好きです。 今回もクドカンお得意の青春モノ。 設定のバカバカしさと、脇役の渋さ、セリフの面白さ、テンポのよさと文句なく痛快青春コメディー。 脇役に、えなりかずき、森下愛子、風間杜夫、生瀬勝久、斉藤由貴を配し、次回からは平田満まで登場して東京の劇団的な「クドカンワールド」を実現。 特にヒロイン蜂矢りさ(通称:ブラックタイガー)を演じる「満島ひかり」が素晴らしい。 これほど顔のパーツが真ん中に寄っていてかわいい人も珍しい。 前回のドラマのハイキックや腕ひしぎ十字のシーンがキレキレでカッコイイい。 この「ケリ」のかっこよさはドラマ「SP」の「真木よう子」、映画「マトリックス」の「キャリー=アン・モス」に匹敵します。 とにかく「セリフ」が面白い、随所に盛り込まれた宮尾すすむや金八先生などのコネタまで、クドカンワールド全開の作品です。 残念ながら視聴率は低いらしいけど、これほどバカバカしくて面白いドラマは久しぶり。 日曜日の夜って、明日から会社って感じのちょっぴりブルーな時間ですが、これは完全に笑えます。 もう一つの番組「ヨルタモリ」はそのうちに書こうと思います。 Goodbye Blue Sunday Night!!