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9月, 2014の投稿を表示しています

沈みつつある都市ヴェネツィア FloodMaps2

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ジョージ・クルーニーがイタリアのヴェネツィア(ベニス)で結婚式を挙げたとのこと。 ヴェネツィアは本当に美しい都市、幸いなことに私は行ったことがあります。 中でもサンマルコ広場とその周辺の建物は素晴らしかった。 ヴェネツィアは元々干潟に丸太を打ち込んでそれを土台として出来た自治国家都市。 ヴェネツィアは数多くの映画の舞台となった街、ビスコンティの「ベニスに死す」、ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリー主演の「ツーリスト」の舞台もヴェネツィア。 ヴェネツィアで今一番心配されているのが、海面上昇による水没です。 何度も水浸しになったサンマルコ広場。 地球温暖化の影響で1880年から2000年で水位が世界平均で20cmほど上昇しています。 これから、その上昇率は加速するのではないかと言われています。 ここでFloodMaps登場 Webはここ FloodMapsを使いヴェネツィア周辺で水位が1m上昇したら海岸線がどう変化するかを見てみます。 衝撃的なことにイタリアの海岸線が激変する。 ヴェネツィアはもとよりキオッジャ、ラベンナの都市が水中に沈みます。 次に福岡を試してみる。 福岡の場合、水位が1m上昇すると全体的にはあまり影響がありませんが、福岡アイランドシティ水没、西区今宿あたりから水没して糸島が島になるのが分かります。 しかし、衝撃的なのが有明海です。 水位が1m上昇した場合、久留米まで有明海が迫り、佐賀市はかろうじて島のように残り、佐賀空港は水没します。 とにかく、ヨーロッパ方面へ行かれる方は是非ヴェネツィアを訪れておきましょう。 そして住むところを決めるときは、FloodMapsを参考にしてください。 AD

弥生時代の博多の地形 FloodMaps1

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先日、私の尊敬する元ボスの一人m氏から面白いWebサービスを教えてもらいました。 m氏は工学博士にして歴史が大好きな元某会社の副社長、現在はベンチャー企業の社長として東京、福岡を飛び回っているカッコイイ65歳。 会社の名前はEgretcom株式会社。 Webはここから 教えてもらったWebサービスは「FloodMaps(洪水地図)」と言います。 GoogleMapのAPIを利用して、海面の水位がどのくらい上がると地形がどう変わるかをシミュレーションしてくれる地図ソフトです。 Webはここから 先ずはこれが現在2014年の福岡です。 いろんなところが陸でつながっています。 弥生時代9mほど海面が上がっていた頃の福岡(博多)の海岸線が再現できます。 志賀島はやはり島でした。 そして、糸島も島。 今の中心部は殆どが海です、福岡空港、動物園辺りが陸地です。 高宮通りが海岸線なのが分かります。 そして、面白いのが弥生時代の吉野ケ里遺跡辺りの地形です。 鳥栖市と久留米市は陸地ですがその真ん中は有明海でした。 黒丸で示したのが吉野ケ里遺跡です。 つまり。吉野ヶ里遺跡は海岸沿いにあり、容易に国内、海外と行き来をしていた可能性があります。 文明は海沿いから発展します。 「FloodMaps」はけっこう遊べる。 次回は地球温暖化を予想する。

シナロケ天神に凱旋、Welcome back to hometown

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昨日(9/28)は、友人kとライブイベント、ミュージックシティ天神に行く。 ミュージックシティ天神は毎年9月の末に、開催される恒例の音楽イベント。 2日間天神の街のあちらこちらで地元バンドによるRock、Pop、Forkのライブが行われます。 原則無料の大変お得な音楽のお祭。案外地元の人でも知らない人がいる。 メイン会場は市役所前の特設ステージ。毎年メジャーミュージシャンが来ます。 去年はオリジナルラブの田島 貴男が来ていました。 今年は、27日(土)Salyu+小林武史(この2人はあやしい)が来ましたが他のイベントで見れず。 そして、28日(日)の大トリは、「シナロケ」ことシーナ&ザ・ロケッツ!!! 今年、結成35周年の九州のめんたいロックの代表グループです。 取りあえずビールを飲みながら、あれこれ話をしてライブの開始を待つ。 kはiOS8にバージョンアップしたとのこと。 待つこと30分、意外と時間通りにライブはスタートしました。 先ずはいつもどおりロケッツからの登場。 会場はオールスタンディングになります。 鮎川誠、今年66歳ですが相変わらず腕をぐるぐる回しての演奏がカッコイイ。 この人は久留米出身で九州大学の農学部を出ています。 東大出身の小沢健二ことオザケンが出る前までは、国立大出身のインテリ・ロッカーとして有名でした。 数曲演奏後、満を持してバンドの女王様、シーナの登場です。 辺りは日が落ちて暗くなり一気にライブも盛り上がる。 シーナこと、鮎川 悦子は北九州出身で今年60歳、グリーンで銀ラメのミニスカートのドレスが様になる。恐ろしい。It's scary. 新しいアルバムからの曲、そして「レモンティー」、最後はお馴染みの「ユー・メイ・ドリーム」、鮎川誠、シーナー2人で126歳のロックモンスター夫婦。素晴らしい!!! 最初のころ「シナロケ」はテクノバンドとして売りだされたけど、やはり筋金入りのRockBandです。 アンコールはこれもお馴染みローリング・ストーンズの「サティスファクション」。 ギターリフが死ぬほどカッコイイRockのクラッシック。 あっという間に一時間が過ぎました。 しかし、Rockやってると本当に年を取らない。 ライブでアドレナリンやら若返りホル

How to make the ancient miller(昔の鏡の作り方)

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昨日(9/27)午後は、テンジン大学の歴史サークルのメンバーで、銅鏡づくり体験授業。 会場は、福岡市埋蔵文化センター、初めて来ました。 講師の先生の話が結構面白かった。 普段は、小学生に出前授業をしているとのことです。 魏志倭人伝、卑弥呼、弥生、縄文等かなり興味深い講義でした。 後半は、3種の神器で有名な銅鏡作りの体験。 福岡はこの銅鏡がかなりの量、出土されています。 朝鮮から伝わったこの銅鏡は、日本で特別な宗教的なモノに変化する。 まずはこの金属が材料。 これをコンロで温める。 約100度で溶ける。 これを型に入れます。 原理は、現在製造業で使われている金型です。 これにより大量生産が可能になった画期的な発明。 型から輪ゴムを外します。 型を開けると中から鏡が表れます。 これが銅鏡のミニチュア盤。 ペンチで余計なものを取り、ヤスリで円状にします。 裏の平面部分を紙やすりで磨きます。 これを約10分以上続ける。 そして、研磨剤(ここでは歯磨き粉)を使って磨きます。 そして完成したのがこの鏡。 自分の顔が見える。 鏡は自分を確認するための古代から貴重な道具でした。 物づくりを通して、古代を考える。 しかし、何かを作ることは楽しい。

福岡の境界線の石垣を見る。休日のタイムトラベラー

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昨日(9/27)午前中は、テンジン大学の[休日のタイムトラベラー] 天神が誕生した“そのとき”に出会おう!に参加しました。 今回のテーマは、福岡・博多の街の考古学、実際に街を歩いて歴史を発見する街歩き。 講師は福岡歴史探訪ガイドの会長の井上光枝さん。 福岡が面白いのは、町人の街の「博多」と武士の街の「福岡」から構成される双子都市の点です。その境界線が那珂川、真ん中にあるのが「中洲」です。 双子都市で有名なのはハンガリーの首都ブタペストがあります。 ドナウ川の西側ブタと東側ペストが合併したのがブタペスト。 那珂川の西側が江戸時代にできた福岡です。 造ったのは軍師寛兵衛でお馴染みの黒田官兵衛です。 ここが那珂川の福岡側。 よく見ると石垣が見えます。 ここが武士の街福岡の城の西側のエッジ部分、城下町の境界線です。 正直、教えてもらわなければ気が付きませんでした。 アクオス天神の那珂川沿いにある石垣。 この人工的なギザギザが切り出した石の証拠です。 糸島辺りから運んできたもの物です。 知らないと見逃している街の風景ですが、知っていると歴史が見えて面白くなる。 まさにタイムトラベラーな午前中でした。 歴史シリーズは午後も続く。

1990年代の気分、岡崎京子「リバーズ・エッジ」

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毎週金曜日の23:00から放送されているEテレのニッポン戦後サブカルチャー史が面白い。 いずれ、別途ブログに書く予定ですが現代史として見ても十分に面白い。 サブカルチャーはハイカルチャーに対するアンチテーゼのようなカルチャーです。 私にとってのサブカルは、中学の頃のトランジスタ・ラジオ。 別の世界の入り口でもあった。 前回の番組で、1990年代の時代の雰囲気を代表する作品として紹介されたのが、漫画家「岡崎京子」の「リバーズ・エッジ」です。 映画化された「スルタースケルター」が一番有名ですが、この作家の空気感は好きです。 読んだことがなかったので早速読んでみる。 90年代は私にとっては、バブルがはじけて、結婚をして、よく働いて、インターネットが普及した時代。 95年の阪神淡路大震災、オウム真理教をターニングポイントに何かが変わった時代でも有る。 物語は、海に近い川べりに有る高校生たちの物語、イメージは川崎、蒲田のワンガン辺り。 死体に惹かれる、若者たちの普通の日常とたまにおきる非日常。 主人公ハルナといじめられっ子でゲイの山田くん。 2人で河を渡る初めのシーン。 河、河原は退屈な日常の中の現実感が薄い中間的なエリアとして描かれます。 死体を発見したのもココ。 そしてもう一人の主人公吉川こずえ。 彼女は、体重を維持するために食べては吐くのを繰り返すモデル。 女性2人男性1人の河原での冒険譚でもある。 ラストシーンに近い頃、もう一度繰り返される河を渡るシーン。 最後の「ノート」の一言がイイ。 平和な戦場で僕らが生きの延びること。 1990年代の気分を描いた漫画。漫画は新しい文学でもある。