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10月, 2014の投稿を表示しています

ロケット打ち上げ失敗 失敗の歴史

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久しぶりに、ロケットが爆発するのを見ました。 国際宇宙ステーションに物資を運ぶためにアメリカの民間企業が開発した無人の宇宙輸送船「シグナス」を載せたロケットが、アメリカ南部バージニア州で打ち上げに失敗し、爆発しました。 打ち上げに失敗したのはアメリカの企業「オービタル・サイエンシズ」社が開発したロケット、「アンタレス」です。 NASA(アメリカ航空宇宙局)は積極的に民間へのロケット開発の移行を進め、その第一弾が「アンタレス」でした。 シグナスはISS(国際宇宙ステーション)に滞在中の6人の宇宙飛行士のために約2200キロの物資を運ぶ予定でした。 無人ロケットなので、死者、けが人はなかったけれど、この爆発でNASAの発射設備も壊れたらしい。 オービタル・サイエンシズは19億ドル(約2050億円)で8回の補給ミッションを行う契約をNASAと結んでいるとのことですが、今回の爆発で民間企業として金銭的に大丈夫なのかと心配になります。 今回、被害を被ったのは日本のJAXA。 搭載していた軌道上曝露実験用資材(ソーラーセイル・アンテナ素材・ターゲットマーカ)等は焼失しました。 おそらく、保険とか掛けていると思われるので、一番損するのは保険会社かもしれません。 (でも統計学の上に成り立っている保険会社は損をしない。) 基本的にロケットは燃料の塊なので何かあれば爆発します。 その原因を突き止めて、また前進をする。 科学技術は失敗して進化していきます。 失敗したらまたやり直せばいい。 でも、失敗してはいけない科学技術があります。 それが、原発です。 原発が安全なんて大嘘、失敗のリスクとコストがあまりにも大きい。 てなことを考えながら空を見上げていると3条の飛行機雲。 思わず録画し、YouTubeにアップしました。 今頃、空の向こうの宇宙ステーションでは、ロケット打ち上げ失敗にがっくりしているに違いない。 でも、失敗は進化に必要。

岡崎京子、最後の作品「UNTITLED(無題)」

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最近、自分の中でのマイブームが岡崎京子の作品と仕事。 岡崎京子は「ヘルタースケルター」の映画の原作で一躍メジャーになった女性マンガ家。 残念ながら1996年に、自宅付近で夫とともに自動車の轢き逃げされて、それからはその後遺症で、漫画家活動の休止と療養を余儀なくされた。 これほどの才能がありながら、今彼女の新作は読むことはできない。 1998年に角川書店が岡崎の家族の承諾を得て発刊した最後の作品集が『UNTITLED』です。 本人の意向を配慮し、あえて「無題」とした所が奥ゆかしい。 丁寧なアートワークで、リリカルな世界観が表現されています。 中でも味わい深いのが、3話完結の「万事快調」。 三姉弟の物語が一話ごとに、3人の視点から語られる家族と愛の物語です。 テイストは、小津安二郎、向田邦子のように淡々とした日常の中に語られる残酷な出来事。 上り下りの坂道を「なんでもない」って力を入れて歩く語りがリリカルです。 ゴダールの映画タイトルからとった「万事快調」。 好きなのは弟マサの話。 『恋愛依存症』(3篇)、『ロシアの山』、『お散歩』それぞれのテイストがあります。 映画のカット割りに影響を受けた絵作りも好きです。 別の女のイアリングを見つけて、問いただすシーン。 これも映画的なシーン、主人公が時計を直したいと思い、時計がアップになった後に、唐突に次のシーンになる。 「お散歩」のエンディング。 画・字の構成と、影を表すスクリントーンの使い方がお洒落。 ヌーベルバークっぽい画とモノローグで語られる向田邦子風の物語。 「せつなさ」がちょうど秋に似合います。 彼女の新しい方向性が感じられる作品だけに、本人の手でリライトされていないのが惜しい。 無理しなくてもいいけど、彼女の復帰に期待します。

クドカンは天才だ! ドラマ「ごめんね青春」が面白すぎる

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日曜日の夜が楽しすぎる。 私は、普段あまりテレビは見ませんが、最近の日曜日の夜のテレビは面白すぎる。 まず8時からは「軍師寛兵衛」で石田三成のあまりの狡さに腹を立て、徳川家康(寺尾聡)のしたたかさに感心をする。 そして11時からは「ヨルタモリ(フジ)」、「情熱大陸(TBS)」、「ライブモンスター(日テレ)」を迷いながら「ヨルタモリ」を見てしまう。 そして、9時からはクドカンこと宮藤官九郎脚本の青春コメディー「ごめんね青春」を見ます。 ドラマは、女子校と男子校が合併するとことから始まる。 テーマは青春のトラウマ。(罪と笑い) 宮藤官九郎は一躍NHKの朝ドラ「あまちゃん」で大メジャーになりましたが、それまでは劇場系のマニアックな脚本家。 個人的にはしりあがり寿原作のシュールな「真夜中の弥次さん喜多さん(2005年)」辺りが好きです。 今回もクドカンお得意の青春モノ。 設定のバカバカしさと、脇役の渋さ、セリフの面白さ、テンポのよさと文句なく痛快青春コメディー。 脇役に、えなりかずき、森下愛子、風間杜夫、生瀬勝久、斉藤由貴を配し、次回からは平田満まで登場して東京の劇団的な「クドカンワールド」を実現。 特にヒロイン蜂矢りさ(通称:ブラックタイガー)を演じる「満島ひかり」が素晴らしい。 これほど顔のパーツが真ん中に寄っていてかわいい人も珍しい。 前回のドラマのハイキックや腕ひしぎ十字のシーンがキレキレでカッコイイい。 この「ケリ」のかっこよさはドラマ「SP」の「真木よう子」、映画「マトリックス」の「キャリー=アン・モス」に匹敵します。 とにかく「セリフ」が面白い、随所に盛り込まれた宮尾すすむや金八先生などのコネタまで、クドカンワールド全開の作品です。 残念ながら視聴率は低いらしいけど、これほどバカバカしくて面白いドラマは久しぶり。 日曜日の夜って、明日から会社って感じのちょっぴりブルーな時間ですが、これは完全に笑えます。 もう一つの番組「ヨルタモリ」はそのうちに書こうと思います。 Goodbye Blue Sunday Night!!

NHK「軍師官兵衛」トーク&コンサート

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昨日(10/26)は、ozsで福岡市民会館に「軍師官兵衛」トーク&コンサートを観に行きました。 このイベントはNHK福岡放送局の主催によるNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の出演者によるトークショーとテーマ曲のコンサートというイベント。 公開収録ということで、往復はがきで申し込むと抽選で無料で入場できるお得なイベントです。 ただし、NHKの受信料を払っている人に限定されます。 おそらく、「軍師寛兵衛」の最後の視聴率獲得のための「番組宣伝」イベントです。 目出度く当選しました。 コンサート 指 揮 小泉和裕 ピアノ 菅野祐悟(大河ドラマ「軍師官兵衛」音楽担当) オーケストラ 九州交響楽団 トークショー 塚本高史(大河ドラマ「軍師官兵衛」後藤又兵衛役) 本郷和人(歴史学者・東京大学教授) 司会 野村正育アナウンサ、森口博子 小泉和裕さんは、ウィーン・フィルでも指揮をし福岡アクロスホールの音楽監修も勤める、名マエストロです。 この指揮者で九州交響楽団のフルオーケストラが聴けるだけでも十分価値のあるコンサート。 整理券引き換えのために、正午ぐらいに福岡市民会館に行ってみるとかなりの行列ができている。 福岡の「軍師官兵衛」人気を物語っています。 一度、天神に戻って牡蠣フライ定食を食べたり、買い物をした後に午後3時半ぐらいに会場に戻る。 中に入ると、グッズコーナーもあって勘兵衛まんじゅうとか、手ぬぐいとか、大河ドラマのサントラ版とかを売っております。 会場は満席でした。 客層はやはり年配の方が多い、さすがNHKです。 早めに整理券をもらったので、前から4列目というベストポジションでした。 菅野祐悟さんは、ドラマ・映画音楽で売れっ子の作曲家です。 「花咲舞が黙ってない(2014年)」、「MOZU (2014年)」、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~(2014年)」とおなじみのドラマの音楽を担当しています。 やはり、大河ドラマの音楽担当はかなりのプレッシャーがあったとのことです。 ドラマのために100曲近い曲を作った。 コンサートは、おなじみ「軍師寛兵衛」のオープニング曲からドラマで使われた曲が次々と演奏されました。 やはり、フルオーケストラの生音は素晴らしい。 菅野祐悟さん自身も、ピアノで参加しています。 トークショ

石垣はセクシーで美しい。 福岡城を知る

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昨日(10/25)は、テンジン大学の体験型歴史セミナーに行ってみました。 [休日のタイムトラベラー] スパイとなって潜入せよ!~ライバルの弱点を探れ~ テーマはズバリ、福岡城です。 福岡城は、天守閣が現存していないので、花見ぐらいしか印象がないけど、知れば知るほど面白い。 会場は福岡城の側にある簀子公民館。 講師は 福岡市経済観光文化局 福岡城跡整備係の中村 啓太郎さんです。 専門家の話は面白い。 江戸時代、藩は300日本にあって福岡藩は52萬石と中堅より大きな藩だったらしい。 福岡城は典型的な近代の城として設計されています。 設計したのは、黒田官兵衛と長政。 非常に守りの固い、よく考えられたお城です。 講義が終わったら、フィールド講座。 実際に、福岡城に行ってみます。明治通りから下級武士が通った言われる「下ノ橋御門」を通り城内に入ります。 近代の城は、敵の勢いをそぐために通り道から直角に曲げて設置されている。 実は、門の中にも入ることができます。 この穴は、門から鉄砲を撃つための窓です。 天気もよく、空がとても高い。 青空に、城が映える。 天守閣の入り口の門です。ここは鉄の扉で閉じられていたとのことです。 ここの石垣が、凛々しくてセクシーに見える。 福岡城は天守閣の地下まではありますが、天守閣そのものがあったかどうかは、現存する文献からははっきりとは分からないらしい。 あるとすれは、高さ30mぐらいの相当りっぱな天守閣。 石垣のことも、色々教えてもらいました。 石垣の石の端にギザギザの跡がありますが、これは石に楔を打って石を割った跡です。 知ると、モノの見方が変わるので面白い。 そして、この大きな石が鏡石と呼ばれる石。 どうだ凄いだろうと見栄をはるための石垣です。 奥行きはあまりないので、剥がれる可能性ありです。 算木積みと呼ばれる、石垣。 このカーブが美しい。 この福岡城巡りで、石垣ファンになりました。 歴史サークル(仮)石垣班誕生かも?

故郷と対峙する時 Stingの場合

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昨日(10/22)の、スーパープレゼンテーションは私の好きなミュージシャンStingでした。 StingはイギリスのロックバンドThe Policeの元メンバーでボーカル、ベーシスト。 The Policは70年代後半から活躍しだしたパンクでもなくニューウェイブでもなく独自のレゲイを取り入れたサウンドが好きでした。 The Police - Every Breath You Take 一番好きな曲です。 1983年MTVが真っ盛りの頃の作品、ストイックでタイトなサウンドが今聴いてもカッコイイ。 ポリス解散後は、ソロになり自分のアイデンティティを求め、ニューヨークへ渡ったり、イタリアのトスカーナに住んだりしている。 Sting - Fields Of Gold 文句なく一番の傑作、多くのミュージシャンがカバーする。 一番印象に残っているDVDは、偶然にも9.11の日にイタリアのトスカーナ-のStingの別荘で行われたプライベートライブの映像。 ミュージシャンの苦悩が伝わって来ます。 今回StingのTEDプレゼンテーションのタイトルはHow I started writing songs again (こうして私はまた曲を書き始めた) 才能あふれるStingですが、2003年以降に曲が書けなくなります。 スランプは十数年と続きます。 そんな彼が再び曲を書くきっかけとなったのが、故郷イギリスのニューキャッスルです。 造船で有名なニューキャッスルは、殆どの人が造船所で働いています。 彼の父も造船所に働いていた、そんなニューキャッスルが嫌でミュージションを目指し、故郷を後にする。 60歳を過ぎ、自分の中で故郷・父親と対峙してみる。 そのことにより色々な曲、詞が湧き上がるように出てきたとのことです。 そして2013年に出来上がったのが、1980年代のニューキャッスルでの造船業、都市、社会の発展を描いた舞台“ザ・ラスト・シップ”の為にスティングが書き下ろしたアルバム「Last Ship」。 感動的なプレゼンテーションでした。 男は、生まれた場所を離れ、新しい場所で新しい家族を作るようにDNAが作られている。 だから、大抵の男は若い頃に故郷と父親に憎む。 しかし、男