iPhone5sの指紋認証機能からiPhone5bを予測する
あまり、まだ話題にはなっていませんがiPhone5sには指紋認証機能がついています。
スマートフォンの場合は、住所録、スケジュール、写真、と色々なデータが入っているので、これを落としたらと思うとぞっとします。
iPhoneを落としたら、パソコンからGmailとかFBとのアカウントを停止しないと、なりすまし(自分のふりをして勝手に何かしでかすこと)被害にあうかもしれない。
また、彼氏、彼女からスマートフォンを見られないかと心配する人も多いのでは?
しかし、パスコードを入れるのも面倒くさいと思う人も多いはずです。
そんな中、iPhone5sに最先端の指紋認証技術が搭載されました。
ボタンに触れるだけで、指紋認証してロックが解除します。従来の光学的センサー技術とは違って、生きた表皮のRF信号を読み取るものです。
Appleは、2012年7月に指紋認証の技術を持つAuthenTec社を3億5,600万ドル(日本円で350億)で買収しました。
Siri(人工知能)もそうですがAppleは、自分たちに無くて、必要な技術には積極的な投資を行います。
AuthenTec社の指紋認証の技術は、競合する光学的センサー技術とは違って、生きた表皮のRF(高周波)信号を読み取るものです。
指紋認証は、生体認証(バイオメトリクス)のひとつです。
生体認証とは身体の特徴をその人であることの証明に使う技術。
指紋認証は、致命的な欠点があります。
それは、人の指紋は変えることができないからです。
パスワードは定期的に変えることが出来ますが、指紋は変えることができない。
2001年に指紋認証を否定する論文が発表されます。
「指紋照合における乾燥指と人工指の比較」
Comparison Between Dry Live Fingers and Artificial Fingers in Fingerprint Authentication
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ 101(48), 17-24, 2001-05-11
”
我々は, バイオメトリック認証技術の一つである指紋照合技術の安全性を評価する中で, ゼラチンにより作製したグミ製人工指が高い割合で指紋照合装置に受け人れられることを発見した. この事実は指紋照合装置の安全性に再考を迫るものであった. 一方, この認証方法が様々な環境で多くの人に安定して適用できることが求められているという観点で考えると, グミ製人工指は指紋照合装置に受け入れられにくい乾燥指をもつ人などへの救済手段となる可能性がある. 本稿では, グミ製人工指と乾燥した生体指について受入率の比較を行い, 両者の違いに関して人力された指紋画像のコントラストや柔らかさなどの観点からの議論を試みる.
”
抄録を引用
要するに、お菓子のグミで指紋のついた指を作って指紋認証装置を騙すことに成功したとのことです。
しかし、今回のAppleの指紋認証技術はこのグミの指に対抗できると思われます。
用途は、ずばりビジネスの世界です。
最近、BYOD(Bring your own device:従業員が個人保有の携帯用機器を職場に持ち込み、それを業務に使用する)が話題になりますがセキュリティの問題があります。
特に、ビジネス使用でのスマートフォンの紛失は大きなリスクです。指紋認証とパスワードの組み合わせで安全性がかなり高まります。
スマートフォンが低価格化に向かう中、Appleはおそらくコンシューマーではなくて、ビジネスの世界に向かうのではないか?
おそらく、中国の安いAndroid携帯とは戦わない。
ビジネスの世界は、利益率が高く、Appleのブランドが活かせるからです。
指紋認証はその戦略の布石でしょう。
これから予想される機種は、BYODを意識したデュアルSIM(個人と会社で電話番号を2つ)搭載のiPhone5b(ビジネス用iPhone)とMSオフィスコンパチのiWork搭載のiPadb(ビジネス用iPad)ではないでしょうか?
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