特定秘密保護法案は悪法なのか?
特定秘密保護法案の修正案が11月26日衆議院本会議で可決され、参議院での審議が始まりました。 日本の安全保障に関する情報のうち「特に秘匿することが必要であるもの」を「特定秘密」として指定し、取扱者の適評価の実施や漏洩した場合の罰則などを定めることを目指す法案です。 国民の知る権利とか。ポイントのずれた議論がされていますが、元々、こんな法律がいままで無い国家のほうが異常です。 企業では、情報セキュリティという考えがあり、「厳秘」「極秘」「社内情報」等に情報が重要度によりグループ分けされ、それぞれの管理方法が決められています。 例えば、あるデバイスの製造方法とか、ある会社との合併に関する情報とかは厳密に管理され情報が漏れないように細心の管理がなされています。 実は、企業のもっとも重要なものは、工場等の設備ではなく「情報」です。 これが、国家レベルでは安全保障に関する情報は、最も重要な守るべき「モノ」です。今回の法律はこの重要な情報を漏らした者に罰則を与えるという、企業では普通に行われていることを決めようとしている法律です。 日本では、国家として、企業として守るべき情報が「スパイ」に盗まれています。 インテリジェンスという言葉がありますが、これは、重要な事項に属する知識や情報のことを指すとともに諜報活動という意味があります。 サムソンの薄型テレビは、日本をリストラされたP社S社のエンジニアの知識、情報を手に入れて造られたものです。 企業・国家の盛衰を握るのも知識と情報。 日本は、この認識が甘すぎる気がします。 知る権利を議論する前に、盗まれている情報で失われる国家・企業の損失を考えるべき。 日本にもディフェンシブなインテリジャンス組織(国内にいるスパイを監視する組織)を作りべきです。