筒井康隆の遺言 「創作の極意と掟」


筒井康隆のエッセイ「創作の極意と掟」を読み終わりました。晴れ

筒井康隆は最近はお爺ちゃんとかヤクザの親分役の役者だと思っている人も多いかと思いますが、巨匠と呼ばれる作家です。

そんな彼が作家としての「遺言」と称するこのエッセイは、小説の書き方、発想の仕方のノウハウ、そしてルールが惜しげも無く公開されています。


展開、会話、語尾、意識、文体、視点、反復と文章を書く上で色々と参考になります。



いかにも悪そうなお爺ちゃんです。

筒井康隆は、SF作家としてデビューしますがその実験精神はSFの領域を超えて、前人未到の日本の作家になります。

SF作家だけあってテクノロジーの関心も高く、初期の頃のワープロ・パソコン、そしてパソコン通信からインターネットまでテクノロジーの進化をリアルタイムで取り入れてきた人でもります。



これは、SFマガジンに掲載された筒井康隆の初期の作品「デマ」。
これを読んだ時は本当に驚きました。

「デマ」(デマゴーグ)がどのように伝わってゆくかをビジュアライズする実験的な作品。
フローチャートと呼ばれる分岐のある小説。
しかもFacebookのようなソーシャルネットワークがない時代に情報の誤った伝わり方がテーマというところが先進的です。






そしてもう一つ注目すべきは、意識・無意識・夢といった人の脳の中の活動に早くから関心を持っていたことです。
「パプリカ」は夢という非現実がテーマの小説。
これがアニメで映像化された時も驚きました。

文章を書くことは、一人でいろいろな実験ができるメディア。

筒井康隆は実験の人。波


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