JR九州はあなどれない 経営戦略とデザイン
福岡に転勤して10年になりますが、最初に驚いたことの一つが電車のかっこ良さです。
特に鉄ちゃんでもないけれど、男子は何故か乗り物に惹かれます。
以前も出張で、旧「つばめ」に乗る機会も多かったのですが、九州の電車はデザインとか内装がユニークなものが多い。
東京、大阪では電車はただの交通手段なのであまりデザインとか気にしません。
東急のジュラルミン列車は、都会的なクールな感じですが、阪急にいたっては地味すぎる。
「つばめ」このメカ的でゴシックなデザインがカッコイイ。
内装もユニークです。
そして「由布院の森」これも、由布院までの旅が楽しくなるリゾート的でゴージャスなデザイン、フロントが宮崎駿が好きそうな飛行機に似ている。
普通のローカル電車もカラーリングがいい。
最近、知ったのですがJR九州の車両は全て同じデザイナーが手がけています。
世界的鉄道デザイナー水戸岡鋭治、ドーンデザイン研究所代表取締役。
JR九州デザイン顧問・両備グループデザイン顧問でもあります。統一されたブランドを保つため、電車のデザインは非常に重要な会社の顔です。
一人のデザイナーが一貫して関わっていたとは驚きです。
起用し続けた経営者が偉い。
JR九州は、JR北海道、JR四国と共に、発足時から厳しい経営状況が予想されていたため、経営支援策として、固定資産税の減免を受けています。
つまり、JR東海の新幹線のようなドル箱がなくて、民営化された1987年から経営があやぶまれていました。
しかし、九州新幹線が部分開業した2004年度に、営業損益がわずかながら黒字に転換し、以降、着実に営業黒字を拡大しています。
他のJRグループとは一線を画した独特の経営手法が特徴です。
ビル経営等の多角化も積極的です。
R九州のファンになったのはこの幻のCMからです。
九州新幹線全線開通を祝った素敵なCM、あいにく東北大震災で放映は見送られましたが、非常に九州愛にあふれた作品です。
寝台列車「ななつ星in九州」の運行開始とか、JR九州には、私たちをファンにする不思議な(実は、用意周到な戦略)魅力があります。
今大変なことになっているJR北海道との差は何でしょうか?
東京(中央)のことなんか気にしない自主独立した経営戦略。
JR九州に未来の日本のヒントがあるのでは?
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