1990年代の気分、岡崎京子「リバーズ・エッジ」


毎週金曜日の23:00から放送されているEテレのニッポン戦後サブカルチャー史が面白い。晴れ

いずれ、別途ブログに書く予定ですが現代史として見ても十分に面白い。

サブカルチャーはハイカルチャーに対するアンチテーゼのようなカルチャーです。
私にとってのサブカルは、中学の頃のトランジスタ・ラジオ。
別の世界の入り口でもあった。



前回の番組で、1990年代の時代の雰囲気を代表する作品として紹介されたのが、漫画家「岡崎京子」の「リバーズ・エッジ」です。
映画化された「スルタースケルター」が一番有名ですが、この作家の空気感は好きです。

読んだことがなかったので早速読んでみる。
90年代は私にとっては、バブルがはじけて、結婚をして、よく働いて、インターネットが普及した時代。
95年の阪神淡路大震災、オウム真理教をターニングポイントに何かが変わった時代でも有る。


物語は、海に近い川べりに有る高校生たちの物語、イメージは川崎、蒲田のワンガン辺り。
死体に惹かれる、若者たちの普通の日常とたまにおきる非日常。



主人公ハルナといじめられっ子でゲイの山田くん。
2人で河を渡る初めのシーン。
河、河原は退屈な日常の中の現実感が薄い中間的なエリアとして描かれます。
死体を発見したのもココ。



そしてもう一人の主人公吉川こずえ。
彼女は、体重を維持するために食べては吐くのを繰り返すモデル。
女性2人男性1人の河原での冒険譚でもある。



ラストシーンに近い頃、もう一度繰り返される河を渡るシーン。
最後の「ノート」の一言がイイ。

平和な戦場で僕らが生きの延びること。

1990年代の気分を描いた漫画。漫画は新しい文学でもある。波



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