黒田家の美術、茶道そのミニマリズムとバブル経済について


本日(9/15)は、ozsで福岡市美術館の「黒田家の美術ーきらめきの大名道具」を見に行く。晴れ

この展示会は、大河ドラマ「軍師寛兵衛」に連動して企画されたモノ。
大河ドラマも舞台が九州へ移りました。

9/14日の放送では、もともと中津にいた宇都宮鎮房を黒田長政が謀殺(卑怯な手段で殺してしまうこと)します。
今まで黒田官兵衛はイイヤツと思っている人にとっては、黒田家のダークサイドが見えてくるシーン。
ドラマでは黒田官兵衛は関与せずに、羽柴秀吉が命令して、息子の黒田長政が実行する。
今後の展開が楽しみです。




そんな黒田家代々のお宝の美術品を展示する美術展です。
お目当てはズバリ茶入「博多文琳」を見ること。


中国からきたお茶を飲むことは、戦国時代に茶道に進化します。
茶道を完成させたのは、アートディレクター千利休。
私が茶道に惹かれる理由は2つあります。

わび茶と呼ばれる全てをそぎ落としていく、ミニマリズムと呼ばれる独特な美。
それは、所作・茶室・道具のトータルな総合芸術。
削ぎ落とされたシンプルかつ奥深い日本の美は、外国の人が惹かれるグローバルなアートでもある。

一方、茶道ほど権力と結びついた「道」はありません。
戦国武将たちを魅了し、織田信長・豊臣秀吉は茶会・道具を政治に利用もした。
そして、茶の道具は今のゴッホの絵画のように、戦国時代の一国に匹敵するほどの高値で取引されます。


そんな茶の道具の一つが茶入です。
言ってしまえば、だだ抹茶を入れる小さい陶器の壺。

「博多文琳」は博多の豪商かつ茶人の神屋宗湛が所有していた茶入れです。
豊臣秀吉も欲しがったけど、神屋宗湛は断ります。

しかし、黒田家の二代目の黒田忠之により、黒田長政の遺言ということで茶入れの差し出しを命じられます。
五百石の知行と黄金二千両と交換される。
あくまで目安ですが1両20万ぐらいはするので約40億円ナリ、クレイジー!

しかし、実物は本当に美しい、当時の権力者を魅了する何かがあります。

昔の茶道はミニマリズムとバブル経済を併せ持った奥深い世界。波波




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