レコードを巡る冒険8 ピンクフロイド1
今回も、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの旅。
はじめに
プログレといえば外せないグループはピンクフロイドです。
ジャケットはほとんどが、イギリスのデザイン工房「ヒプノシス」が手がけ、ジャケットデザインをアートに昇華させた。
The Dark Side Of The Moon 邦題：狂気 1973年
とにかく、アメリカでバカ売れしたアルバムです。全世界で5,000万枚売れた名盤。
コンセプト・アルバムってビートルズが始めたものですがこれはA面～B面に続く一大組曲。
良くも悪くもピンク・フロイドのイメージを決定したアルバムでした。
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Wish You Were Here 邦題：炎～あなたがここにいてほしい 1975年
個人的には一番好きなアルバムです。意表を付いたパッケージ、ジャケットを黒いビニールでパッキングしシールを貼り付けたアルバム。
前代未聞のジャケットのトータルデザインでした。
黒いビニールにパッケージされていたレコード。
ヒプノシスのアートワーク炸裂の、ポスターからポストカードまで付録満載のレコード。東芝EMIがよほど力を入れていたレコードです。しかし、大ヒットした「狂気」からの方向性を見失い、それからの新作がなかなか出なかった。
そこで、以前のリーダー、シド・バレットへのオマージュとしてのアルバムを作ります。
シド・バレットは初期ピンクフロイドのリーダーでしたがドラッグに溺れドロップアウトしていった伝説のミュージシャン。
お勧めは、「Shine On You Crazy Diamond 」「Wish You Were Here」。
「Wish You Were Here」はアコースティックギターのみのシンプルなバラードですが、シド・バレットへの想いをロジャー・ウォーターズが語ったもの。
すごく愛憎に満ちたバンドのインサイドストーリーでもあります。
君はシド・バレット、彼らは音楽ビジネス人、私はロジャー・ウォーターズ。
「Wish You Were Here」（私の意訳）
So, so you think you can tell Heaven from Hell,
blue skies from pain.
Can you tell a green field from a cold steel rail?
A smile from a veil?
Do you think you can tell?
んー、君は地獄から天国が、痛みの中から青空が見えるの
冷たい鉄のレールから緑が見えるの
ベールの中から微笑みが
君は見えると思うの？
And did they get you
to trade your heroes for ghosts?
Hot ashes for trees?
Hot air for a cool breeze?
Cold comfort for change?
And did you exchange a walk on part
in the war for a lead role in a cage?
それで、業界のお化けのために君のプライドを取引して得たものは？
木々のために熱い灰、
冷たい風のために熱い心、
変革のために居心地の良さを取引して得たものは？
それで、金魚鉢の中の主役のめに戦いの中のメンバーを捨てたの？
How I wish, how I wish you were here.
We're just two lost souls
swimming in a fish bowl, year after year,
Running over the same old ground.
What have we found?
The same old fears.
Wish you were here.
でも君がここにいてくれたらどんなによかったか、
僕らはいつも同じ場所を何年も何年も動き続ける金魚鉢の中で泳ぎ続ける２つ彷徨える魂だね。
僕らはそこで何が分かったのか？
それは君と同じの恐れと慄き、だから君がここにいてくれたらどんなに良かったか。
「David Gilmour Wish you were here live unplugged」
これがオリジナルに一番近い。
ロジャー・ウォーターズも悩んでいたんです。
そして、シド・バレットの気持ちが分かった。
すごく、地味なアルバムだけれと今聴いても泣けますね。
Animals 1977年
ピンクフロイドはここからコンセプト・アルバムまっしぐらに進みます。でもこのアルバムを境に私のピンクフロイド愛は急になくなりました。
何か説教臭いよ！
次回は、The Dark Side Of The Moon以前のピンク・フロイド
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