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3月, 2014の投稿を表示しています

ホットドックを絵文字に! グローバライズ(国際化)する絵文字(emoji)

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最近、海外で絵文字(emoji)がブームです。 英語でもemojiと呼ばれている日本発の文字。 この本「Emoji Dick(絵文字ディック)」は19世紀の捕鯨をテーマにした小説「白鯨( Moby-Dick)」を絵文字で翻訳した本です。 Moby-Dickはハーマン・メルヴィルの有名な長編小説。 これを絵文字で書いて、その訳を載せる。 こんな感じです。ボリュームは約800ページ。この絵文字翻訳本は昨年、米連邦議会図書館に収蔵された。本の中では大きな白いクジラの代わりに青いクジラが登場し、エイハブ船長はさまざまな顔や動物、記号などで表現されています。 絵文字は、象形文字文化の日本が、昔から使っていたモノ。 これは江戸時代の般若心経の絵文字バージョン。 数字が、サイコロの目で表されている今でも通用する素晴らしいグラフィック。 そして携帯電話の時代に、絵文字はキャリア(ドコモ、AU,ソフトバンク)がそれぞれ独自の文字を競って開発したおかげで、どんどんガラパゴス化していきました。 そんな日本発の絵文字を国際的にどんな機種でも使えるように、世界標準化に努力したのがユニコードコンソーシアムのメンバーのGoogleとAppleです。 2011年2月に新たに公開された国際規格ユニコード6.0から絵文字(emoji)が採用されました。 しかし、日本発ゆえの問題があります。 おにぎりの絵文字はあっても、米国的なホットドッグがありません。 1948年からホットドッグを販売してきた「スーパードッグ・ドライブイン」で3代目の店長を務めるアースティックさんは「人々はホットドッグの絵文字を求めている」と言ってネットで嘆願書を集めているとのことです。 ホットドッグ好きとメーカーを集めて、「ホットドッグ絵文字同盟」を作り、最近では、ホットドッグ早食い大会で入賞したパトリック・ベルトレッティさんもこの同盟に参加したとのことです。 メキシコではタコスの絵文字を要求する団体も現れたとか。 そんな海外の絵文字の盛り上がりをあざ笑うかのように、日本では絵文字は又勝手に次の進化を遂げています。それがスタンプ。 本当に、日本の美的な感性は進みすぎていますね。 進みすぎてグローバル化出来ない国ニッポン。

真空管アンプには惹かれる

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本日(3/30)福岡国際会議場で開催中の「第9回九州ハイエンドオーディオフェア」を立ち寄ってみる。 特にオーディオマニアではありませんが、やはりいい音には興味あります。 今話題の4Kプロジェクタのデモもあり楽しめます。 会場には、百万もするアンプとか、スピーカーのオンパレード。 人はそれなりにいました。 さすが女性はいなくてオーディオマニアらしきお爺ちゃん達がたくさんいます。 オーディオに数百万かけるぐらいなら、ライブに行ったほうがいいのではと思いつつ会場を巡っていると、カッコイイ真空管アンプを発見。 TRIODE社のオシャレな真空管プリメインアンプ「Ruby」。 価格は5万800円なり。 社長さん自ら色々説明してくれました、ここの真空管アンプのコンセプトはサラリーマンにも買える10万以下の真空管アンプ。 出力は3Wと小さいけど、家でまったりと音楽を楽しむには十分。 音もいい感じです。 真空管は、ロシアで作っているらしい。 面白いのは、「Cafe Triode」というリアルショップを東京の神保町に出店しているとのことです。 ここは Triode製のオーディオで音楽を聴きながら、ワインと料理が楽しめる。 CD,LPを持ち込み可能とのこと。 埼玉にある日本の企業。 Webはここから 真空管って男子は惹かれますね。

レコードを巡る冒険15 プログレの迷宮2

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今回は、イギリスと言うよりもフランスのプログレ・バンド「GONG」を巡る冒険。 はじめに GONGはデヴィッド・アレンを中心にフランスで結成されたプログレッシブ/サイケデリック・ロック・バンドで色んなミュージシャンがいた不思議なバンドです。 どちらかと言えば、ヨーロッパ版のJazzフージョン。 このバンドのCDは今は持っていませんが今回改めて、Youtube等で聴き直しました。 Expresso II  1978年 70年後半には、もはや従来のプログレはすっかり人気がなくなり、一部のバンドはフュージョンへシフトしていきます。 改めて聴き直したけど、このアルバムはよく出来たフュージョン。 とにかくガムラン風リズムが素晴らしい、アラン・ホールズワースのギターも聴かせます。 gong sleepy Shamal  1975年 ピンク・フロイドのニック・メイスンがプロデュースして有名になったアルバム、実はニック・メイスンの名前に惹かれて買ってみたアルバムです。 ピエール・モーラン(Dr)が中心となる超絶なテクニック演奏者主体のグループになった時のアルバム。 これも聴き直したらかなりイケルサウンド。 You 1974年 これもYouTubeで聴き直しましたが、これはクスリやっているよなって感じのサイケデリックでスペーシーなサウンドが懐かしい、けど2014年に聴くには辛い。 Fish Rising 1975年 GONGのギタリスト,スティーブ・ヒレッジのソロアルバム、独特のスペーシーなギターもいいけど、この人のボーカルもほのぼのした感じがイイ。 しかし70後半でこんなにカッコイイフュージョンがあったとは、忘れていました。 70年代ミュージックは深い。 次回は、ソフトマシーン、ブラインドX。

福岡は日本のシリコンバレーになれるか?

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福岡市が国家戦略特区の「雇用特区」に指定されました。 太郎ちゃん(麻生太郎副総理兼財務大臣)が恐らく福岡を是非って推薦したかもしれませんが、これは福岡住民にとってはイイニュースです。 福岡市の「雇用特区」では、解雇を巡る問題を未然に防ぐ工夫などなどを行って上でスタートアップ(起業)の促進を狙うとのことです。 これは、シリコンバレーと呼ばれるアメリカのカリフォルニアにあるGoogle、Apple等のIT企業がひしめき合い、次々とスタートアップ企業が生まれる場所。 福岡も意外に思われるほどIT企業が多い、それは人件費が比較的安く、優秀な人材が多いからです。 代表的な企業はゲーム会社のレベル5 大学も多いし、九州から福岡に優秀な人材が集まっている。 若者がこれだけ多い都市も珍しい。 2016年春にはLINEの子会社「LINE Fukuoka」が博多駅近くにやってきます。 これが完成予定のビルです。 レベル5もそうですが、大きな企業の周辺には、ソフトハウス(プログラミング専門の会社)が集まり、ITのエコシステム(業界)が出来上がります。 福岡市は人材もですが、地理的な条件も素晴らしいものがあります。 空港の近さ、港の近さ、新幹線のアクセスのよさは他の都市にはない特徴です。 IT,ファッション、音楽、映画、デザイン等の脱製造の産業を発信できる都市として、福岡市のポテンシャルはかなりあります。 案外、地元の人は福岡のスゴさに気づいていない。 ここは日本のなかでも最も将来性がある都市です。

テクノの逆襲2014 矢野顕子「飛ばしていくよ」が凄い

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久しぶりにAmazonでCDを購入しました。 購入したアルバムは、矢野顕子5年半ぶりの待望のスタジオアンサンブルによるニューアルバム「飛ばしていくよ」。 矢野顕子とレイ・ハラカミによるスペシャルユニットである「Ynokami」に似たエレクトロニックポップスワールド。 レイ・ハラカミは好きなエレクトロ・ポップミュージシャン、浮遊感があってでドキッとする質感のるサウンドにはヤラれます。 2011年7月27日残念ながらレイ・ハラカミは亡くなりましたが、そのサウンドテイストは今回のアルバム「飛ばしていくよ」に引き継がれます。 今回はsasakure.UK、AZUMA HITOMI、松本淳一(MATOKKU)、砂原良徳、Marc Ribot's Ceramic Dog、BOOM BOOM SATELLITESといった若いアーティストと組んだ、矢野顕子のテクノ2014バージョン。 案外と知らていないけど、彼女はYMOのワールドツアーサポートメンバーであり、80年代のテクノの影響をもろに受けたミュージシャン。 YMO時代「在広東少年」 デビューアルバム『JAPANESE GIRL』から「電話線」がカッコイイ。 小田和正が聴いたら腰を抜かすほどに、もはや別の曲オフコースのカバー「YES-YES-YES」。 YMOワールドツアーの破天荒な演奏で海外人気も高い「在広東少年」のセルフカバー、洗練されたアレンジと最新のテクノロジーで完成度がアップしている。 そしてタイトル曲「飛ばしていくよ」のPV パフュームで有名になったクリエイター集団ライゾマティクスが映像を担当していてかなりカッコイイ出来になっています。 ツアーはライブハウスでのオールスタンディング4会場のみ。 矢野顕子はデビュー当時から天才少女と言われた人で、デビューアルバム『JAPANESE GIRL』のサポートバンドのリトル・フィートのリーダー、ローウェル・ジョージが、矢野の才能に驚嘆し「僕たちの力不足でした。ギャラはいりません。」と言って泣きながらギャラを返したという逸話があります。 一方の天才少女は荒井由実。 最近の活動も対称的な2人ですが、若い人との性組み方の柔軟性は矢野顕子が優れています。 彼女のDNAは「新しいことへの好奇心」さすが元坂

Facebookのお買い物(買収)リスト

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Facebookは、拡張現実技術のOculus VRの買収することを発表しました。 Oculus VRはヘッドマウントディスプレイで拡張現実を実現する技術を持つアメリカのベンチャー(最近はスタートアップとも呼ばれる)企業です。 2012年にクラウドファンディングのKickstarterによって資金調達を達成したばかりのスタートアップ企業です。まだ上場もしていない出来立ての会社。 買収総額は約20億ドル(2000億)、そのうち4億ドルは現金、残りは2310万株のFacebook株式によって支払われと報道されています。 「Facebookは、Oculusがゲーム市場で現在持っている強みを、通信、メディア、エンターテイメント、教育などの分野を含む新しい垂直市場に広げる計画だ」 とブログで発表していますが、一体何をしたいのでしょうか? Facebookといえば最近メッセージングアプリ(日本ではLineが有名)WhatsApp社を190億ドル(日本円で1.9兆円)で買収したばかりです。 Facebookとしては、将来ライバルになるかもしれない10代の間で人気のあるメッセージング・サーヴィス「WhatsApp」を今の内に買収して自分の「友達」にしてしまう作戦です。 WhatsAppは現在、毎月の利用者数が4億5,000万人にのぼっており、その70%は連日使っているとのこと。 少し前にFacebookが買収した写真共有サイトInstagramの場合と同じように、WhatsAppを現在のWhatsAppという名称で引き続きほぼ独立したサーヴィスとして運営する予定。 つまり自分の支配下に置いて自由にさせておけば、ライバルにはならない。 この図は1998~2014年(2月)までに行われたIT企業の買収額を示す表です。 WhatsAppの買収は1位のHPによるCompaq買収($33.4B)に次ぐ規模の買収。 ちなみに3位は、HPによるEDS、4位はGoogleによるモトローラーの買収。 Facebookは約50社を2兆円を超える買収を行ってきたました。 創業10年の会社にしてはすごい数字。 しかも、未上場の段階で数十億円代の買収を25回前後行っていると考えたら、Facebookの買

ディズニーの世界戦略 日本のアニメにグローバル化は必要か?

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ディズニーのアニメ「アナと雪の女王」が早くも30億円突破の大ヒットの模様です。 3Dアニメって、何か違和感があって好きではありませんが、アカデミー賞を受賞した主題歌「Let It Go~ありのままで~」は非常によく出来た音楽です。 世界中で話題になっている25ヶ国語吹き替えの「Let It Go」。 特に松たか子の日本語部分が絶賛されています。 これだけの言語をシームレス(つなぎ目なし)に編集しているのは凄い。 でもよく出来た工業製品を観るような気がします。 ディズニーのアニメって、アニメ以外にDVD、キャラクターグッズ、ディズニランドのアトラクション、ミュージカルへの横展開をさらにグローバルへと展開する大企業の戦略・企画室から生まれるエンターテイメント製品。 かたや、スタジオジブリとかは宮﨑駿、鈴木敏夫の個人商店みたいなものです。 Cool Japanとかで日本のアニメをグローバル化しようとかの構想がありますが、グローバル化するためには世界戦略のための犠牲と妥協が必要です。 最初から、アニメに対するスタンスも違うし、ディズニーと戦う必要もない。 日本のアニメのDNAは江戸時代からの「四十八茶百鼠」といわれるほど特異な色彩にあります。 茶色だけでも48種類、鼠色だけでも100種類もある。 こんな色の違いが多くの外国人に分かるわけがない。 グローバル展開よりも、世界の美的な感覚の鋭い一部の国と一部の人たちのみを相手にする戦略がいいのでは、見習うべきは、同じぐらい美的な感性の高い「フランス」です。 フランスにあるディズニーランドにフランス人は行きません。 「来るものは拒まず、しかし迎合はしない。」と言うプライドが重要。

レコードを巡る冒険14 プログレの迷宮1

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今回から、プリティッシュ5大プログレバンド以外のバンド紹介に突入します。 はじめに 今ではあまり有名では無いバンドもあって正直CDで買い直していないものもかなりあります。 70年代のイギリスって不思議なぐらいに多くの個性的なバンドがいます。 このシリーズのブログ書き始めてから改めて思い出すバンド・アルバムも多くて、ほとんど自分の記憶の発掘作業でもある。 まずは、カーヴド・エア(Curved Air)。 後にロキシー・ミュージックやUKで活動するバイオリンのエディ・ジョブソン、ポリスのドラマーとして知られるスチュワート・コープランドも一時在籍したことがある中堅どころのプログレ・バンド。 Airconditioning エアコンディショニング 1970年 リアルタイムではありませんが、大学生の頃に買った記憶があります。 このジャケットは今見ると、かなりカッコイイ。 バイオリンが新鮮な感じでした。ロイヤル・アカデミー音楽院(日本で言ったら芸大)出てロックするって当時は有り得なかった。 続いてはキャメル。 割とデビューは遅かったけど、叙情派プログレとしては有名。 Music Inspired by The Snow Goose 邦題:白雁 1975年 長いオープニングからの2曲めのフルートにヤられました。 アメリカの作家ポール・ギャリコの短編小説「スノーグース」を基にしたコンセプト・アルバム。 友達にキャメルファンがいたので、他のレコードは借りていました。 プログレというよりは、クラシカルロックかも。 キャメル - Rhayader / Rhayader Goes to Town  そして、老舗のプログレバンドと言えばムーディー・ブルース Every Good Boy Deserves Favour 邦題:童夢 1971年 買ったのはこの一枚だけでしょうか? このバンドは元祖プログレバンド、どちらかと言えば60年代のバンドと言ってもいいほど。 聴き始めた時はもうプログレ(進歩的)ではなかったと思います。 代表作「サテンの夜」 正に叙情派のプログレ。 プログレはクラッシックだけではなくJazz方面にも進出します。次回はソフトマシン、コングの登場。