「さくらんぼ(頭山)」とリカーシブコール



立川談志の最後の落語論の本が面白い。晴れ

そのなかで、桂枝雀の「さくらんぼ(頭山)」の話が出てきて、やはりこの話はシュールだなと思いました。
桂枝雀は、落語に革命を起こした天才落語家、お笑いをあまりに真剣に突き詰めすぎて最後は心が病んで自殺してしまった。
この人の落語は面白かった、生きていたらライブで観たかった落語家です。


「さくらんぼ(頭山)」のあらすじ

ある男がサクランボを種ごと食べてしまったため、種が男の頭から芽を出して大きな桜の木になる。
近所の人たちは大喜びで男の頭に上って、その頭を「頭山」と名づけて花見で大騒ぎ、男は頭の上がうるさくて苛立ちのあまり桜の木を引き抜いてしまい、頭に大穴が開いた。

ところがこの穴に雨水がたまって大きな池になり、近所の人たちが船で魚釣りを始めだす始末、釣り針をまぶたや鼻の穴に引っ掛けられた男は怒り心頭に発し自分で自分の頭の穴に身を投げて死んでしまう。

ウィキペディアからの引用

まず自分の頭に桜の木が生えるあたりからシュールになり、池ができ最後は自分自身がこの池に飛び込むオチが凄い。
シュールレアリズム、不条理、パラドックスっていう言葉が生まれる前の江戸時代からあった話です。

ソフトウェアの世界では、このシュールなプログラミングテクニックがあります。
リカーシブコールと呼ばれる自分を自分で呼び出す方法。
再帰(リカーシブ)と呼ばれる危ないけど美しいコード。

/* 階乗 n! を計算する */
int fact(int n)

if (n == 0) return 1; /* 脱出条件。0! は 1 である */
return fact(n - 1) * n; /* n! は (n-1)! に n を乗じたもの。再帰呼出し */
}

これが自分で自分で呼び出すプログラム。
nを2にして考えると脳のトレーニングになる。

リカーシブはシュールだけど美しい。波


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